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第3回は、建設業許可のもう一つの柱、「技術力」の証明である営業所技術者等(専任技術者:通称「専技」)についてです。建設工事は専門的な知識と技術を要するため、営業所ごとに常勤の技術者を置くことが法律で義務付けられています。

1. 誰が営業所技術者等になれるのか?

建設工事は専門的な知識と技術を要するため、営業所ごとに常勤の技術者を置くことが法律で義務付けられています。

  • 事業主本人(あなた)
    一人親方や小規模事業所の場合、本人が「経管」と「専技」を兼任するのが一般的です。これは法的に問題ありません。
  • 従業員
    資格を持つ従業員を専技にすることも可能。ただし「常勤」であることが必須です。名義貸しや、他社勤務・営業所不在の状態では認められません。
👉 かつ要件:社会保険の適正加入

営業所技術者等(専任技術者)は資格・経験要件だけでなく、社会保険の加入義務を適正に履行していることも審査対象です。

2. 専技になるための「3つのルート」

営業所技術者等(専技)要件の難易度比較

ルート①:国家資格を持っている(推奨)

最も確実で証明も簡単な「王道ルート」。資格証の原本を提示すれば完了です。

【主な対象資格(業種により異なる)】
  • 建築工事業:1級・2級建築士、1級・2級建築施工管理技士
  • 土木工事業:1級・2級土木施工管理技士、技術士(建設部門)
  • 電気工事業:
    • ・第1種電気工事士 → 単独で充足
    • ・第2種電気工事士 → 実務経験3年以上とセットで充足
    • ・電気主任技術者
  • 内装・塗装など:
    • ・1級技能士 → 単独で充足
    • ・2級技能士 → 合格後3年以上の実務経験が必要
ルート②:指定学科修了 + 実務経験

関連する「指定学科」を卒業していれば、必要な実務経験が短縮されます。

  • 大学(短大・高専含む)卒業 → 指定学科+3年以上の実務経験
  • 高校(旧制中学含む)卒業 → 指定学科+5年以上の実務経験

例:建築学科卒業なら建築工事業や大工工事業の専技になりやすい。証明には卒業証明書が必要です。

ルート③:10年以上の実務経験(最難関)

資格も学歴もない場合は、申請業種について 通算10年以上の実務経験 を証明する必要があります。

  • 契約書・請求書・通帳などで10年分の工事実績を証明
  • 書類が散逸していると証明困難で、許可を諦めざるを得ないケースも多い

3. 複数業種の罠

実務経験で許可を取る場合、経験期間は重複できません。

  • 例:「大工工事」と「内装工事」を同時にやっていた場合 → どちらか一方にしか使えない
  • 資格があれば1つで複数業種の専技になれるため、複数業種を目指すなら資格取得が圧倒的に有利です。

まとめ

  • 営業所技術者等(専任技術者)は「資格」「指定学科+実務」「10年実務」の3ルートで要件を満たす。
  • 電気工事士・技能士は資格の種類によって追加の実務経験が必要。
  • 専技は資格・経験要件だけでなく、社会保険加入も「かつ要件」として審査される。
  • 複数業種を目指す場合は資格取得が近道。